おもちゃ造りの技

「匠の国」と呼ばれた飛騨高山の工房からお届けします

いにしえより人間の暮らしの営みは、道具にしろ住居にしろ、木の加工とともにその歴史を歩んできました。とりわけ森林資源に恵まれた日本では木工技術がひときわ栄え、進化し、現代でもその技術は世界でトップクラスを誇っています。

 

「オークヴィレッジ 森のおもちゃ研究室」の工房がある飛騨高山は、昔から「匠の国」と呼ばれ、洗練されたその技術を国内外に広く発信しています。

 

例えば、森のおもちゃに使われている「木組み」の技術。無垢の木を永く使うことができる工夫であるとともに、金具を使わないので小さなお子さまにもより安心・安全、かつ破損した際にも修復が可能な工法で、木という素材を最大限に活かす、あらゆる面から非常に理に適った技術なのです。

オークヴィレッジのおもちゃ造りは木工の集大成です

子どもが喜ぶ動きや形、安全性など、これら全てをおもちゃとして実現するためにはいろいろな技術が必要です。
例えば、焼印押し。「なら」とか「さくら」といった木の名前を入れたり、ロゴマークを入れる焼印押しは、一見すると単純な作業ですが、実は木の種類によって押す力の加減や時間を変えたりと、一番きれいな仕上がりになるよう工夫しています。
他にも木で球を作ったり、丸棒を削ったりといった加工から、積木の箱詰めや木琴の調律にいたるまで、数え上げればきりがありません。
その技を持った職人がそれぞれ得意なところを受け持つため、多くの人の手を渡って、ようやくおもちゃは完成します。
私たちは、努力して習得した技術をいかんなく発揮し、心をこめて毎日おもちゃ造りに向かっています。

 

制作部 澤岡 淑郎

制作の現場から

工房から音盤をたたく音が聞こえたり、たくさんのどうぶつみきたちに囲まれて作業していると、なんだか楽しそう!と思われがちですが、作っている方は真剣そのもの。
こつこつと、まるで子どもを育てるように、共に成長しながら日々制作に励んでいます。
そうして仕上げられたおもちゃたちは、ちょっととりすましたように誇らしげで、ピカピカ輝いています。
どんな家にもらわれていくのかな、どんな子どもたちと遊ぶのかな、おもちゃたちのこれからを思いながら送り出しています。
おもちゃは眺めるためのものではなくて、思いっきり遊んで楽しんで、子どもたちの想像の翼を無限に広げる良き友達になってくれることを願っています。

 

制作部 古安 恵子