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紀伊国屋書店名誉会長
故・松原治氏を偲んで

「ここは本屋だよ。なんで本屋で家具を売りたいんだ?変な奴だな…」と、松原さんは言った。私は、「100年かけて育った木は100年使えるモノに」「お椀から建物まで」「子ども一人、ドングリ一粒」というオークヴィレッジの理念を伝えた。

「そうか。まあ、まず私の家の食器棚を造ってみなさい。」

それから、オークヴィレッジの総合展示会が1978年12月に実現した。今から、33年以上も前のことだ。

そして、同時期に、角川歴彦さん(現角川グループホールディングス取締役会長)と会って、歴彦さんの家の家具も造らせてもらい、1982年『緑の生活』(角川書店)が発行された。3000冊近くの高い本だったけれども、紀伊國屋書店のベスト10に入った。

奇しくも、松原さんの告別式の弔辞を歴彦さんが読まれた。その中でも言っておられたように「巨星が堕ち、それはまた、新しい誕生に繋がる」。即ち、松原さんの告別式のあった1月11日は、門出の日でもあるのだ。

(稲本正・文)

松原 治 氏 (まつばらおさむ)

東大法学部卒業後、1950年、紀伊国屋書店入社。創業者・田辺茂一の右腕として同社の事業拡大に尽力。1980年〜2002年まで同社社長、2010年まで同社会長兼最高経営責任者(CEO)。2009年まで紀伊国屋演劇賞の審査委員を務めた。2011年12月3日、心不全のため94歳で死去。

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